岩手医科大学放射線科では随時、新しい仲間を募集しております。
学生さん、研修医の先生はもちろん、他科からの転科をお考えの先生、他病院の放射線科の先生も大歓迎です。
是非一度見学にいらっしゃいませんか?
見学希望、入局希望、その他お問い合わせはこちらまで。お気軽にご連絡ください。

はじめに

集合写真

岩手医科大学は「岩手県唯一の大学病院」、「岩手県の中核病院」、「岩手県唯一の高度救命救急センター」として、岩手県の医療を支えています。放射線科も、この3つの役割を担うべく、各診療科とタッグを組んで日々奮闘しています。

放射線診断部門では、内丸メディカルセンターと矢巾付属病院で、CT7台(320列CT3台、超高精細CT1台を含む)、MRI6台(3T 3台、1.5T 3台)、PET-CT1台などの最新機器を揃え、臨床及び臨床研究に取り組んでいます。また、検査のクオリティーコントロールの精度を高め、矢巾付属病院では、画像管理加算3を取得しています。

IVR部門では、外来診療からIVR治療を一貫して行います。症例によっては入院管理も担当します。CTガイド下生検やCVポートは現在のがん診療に欠かせない手技で年々増加しています。若手の先生方は数多くの手技に携わることができます。

放射線治療部門では、悪性腫瘍を中心とした疾患に対して、放射線照射による治療を行っています。放射線治療は機械や技術の進歩が急速に進んでおり、従来は治療が困難であった病変にも治療の適応が広がったり、病変の長期制御が可能となったりしています。放射線治療は、様々な腫瘍や病期(ステージ)の標準治療となっており、がん患者さんにとって根治治療から緩和治療まで必要不可欠な治療方法の一つです。当院は、岩手県唯一の密封小線源治療施設であり、放射線治療科では、外部照射だけでなく前立腺癌や子宮頸癌に対する小線源治療(組織内照射)にも力を入れています。

レジデント教育は、診断医であれば、「どこに行っても通用するGeneral radiologist、そしてその先のSpecialist」、治療医であれば、「診療科の垣根を越えたがん治療のエキスパート」を育てることを目標に、スタッフ一丸となって、臨床・研究の両面からバックアップしています。皆教えることが大好きで、アットホームな医局です。皆さんの入局をお待ちしております。一緒に頑張りましょう。

後期研修プログラム

日本専門医機構では専門医制度を設けており、入局された先生方は当面放射線専門医を目指して研修して頂くことになります。専門医を取得すると、さらにそれぞれの専門性に応じて日本医学放射線学会認定の放射線診断専門医、または放射線治療専門医に向けて研修をすることになります。診断専門医または治療専門医を取得すると、それに応じた保険診療上の技術料加算等の資格が与えられます。

なお研修機関は基幹施設の岩手医大と連携施設になります。 また、奨学生の先生対象のプログラムも用意しています。

専門医取得まで

専門医取得まで

日本医学放射線学会HPより引用:http://www.radiology.jp/edu/roadmap.html

専門研修基幹施設
岩手医科大学付属病院放射線診断科・治療科

専門研修連携施設
東北大学病院放射線診断科・治療科
岩手県立中央病院放射線科・治療科
盛岡赤十字病院放射線科
岩手県立中部病院放射線診断科・治療科
岩手県立二戸病院放射線科
八戸赤十字病院放射線科
岩手県対がん協会
那須赤十字病院放射線科

放射線科専門医研修プログラム:https://www.hosp.iwate-med.ac.jp/resident/wp-content/uploads/2021/09/88bb819202a77bf4af59b650af662e38.pdf

奨学生の先生へ

奨学生の先生方へのプログラムも用意しております。下記は一例です。

個々の状況に応じたプログラムを用意します。まずは、ご相談ください。

奨学生プログラム

レジデントの1日

レジデントからのメッセージ

Dr.向井田 瑛佑

皆さん、こんにちは。私は2017年に岩手医科大学を卒業し、2年間は外部の病院で初期研修を行っておりました。もともと学生時代に放射線科の先生方から優しいご指導を受けており、初期研修医時代も1か月研修させて頂きました。家業の都合もあって内科を考えておりましたが、放射線科の魅力に抗えずいつの間にか入局していました。

 放射線科の魅力の一つは、ほぼ全ての診療科に対して援助でき、病院全体の医療レベルを向上させることができる点だと私は考えています。逆に考えると放射線科の力量が不足すると病院レベルでの機能が低下してしまうため、非常に思い責務を伴った診療科とも言えます。その責務を果たすべく、優しく、時には熱い指導を受けながら、私は日々研鑽に励んでいます。

当科のホームページへ足をお運びの皆さんとぜひ、一緒に一人前の放射線科医になりたいと思っています。一緒に岩手県の医療へ貢献しませんか?お気軽に病院見学へお越しください。皆様のご来訪をお待ちしております。

向井田 瑛佑


Dr.曽根美都

 私は平成27年に山形大学を卒業後、岩手県立中央病院での2年間の初期研修を経て、岩手医科大学放射線科に入局しました。

 学生時代に放射線科をローテートした際は、全身の解剖や病態に対する知識が必要なため、学んできた知識総動員で考えることが面白いと思う一方、画像診断に対する苦手意識がありました。初期研修時代も画像をよむことが得意ではなく(自分よりも勉強して、鋭い指摘をする同期の存在も大きく)、救急外来で「本当に見落としてないかな?」とドキドキしたことが何度もありました。同時に、医師として働いていくからには、自分でorderした検査の解釈について知識と自信を持ちたいと強く思いました。

 初期研修時代に参加したIVR学会で、急性期から緩和までの幅広い手技内容に驚き、これからの時代にマッチした低侵襲治療に発展性を感じました。また、どちらかというと”おしとやか(?)”なイメージの放射線科Drの、IVRにおいては熱くERドクター的な一面が垣間見えたのも意外でした。実際に、救急外来から血管造影室でのカテーテル治療の迅速さ、患者さんの状態が劇的に変化する姿も目の当たりにして、IVRを学んでみたいという気持ちが芽生えました。 岩手医大は3次救急もあるので、外傷や危機的産科出血など幅広いIVRを経験できます。

 岩手県には放射線科医が少なく、まずは全身の所見を的確に拾い上げ、評価できる能力が必要とされていると感じます。それに加え、他科Drから相談を受ける各臓器に関するスペシャリスト的な側面もやはり必要です。岩手医大放射線科にはその教育を行って下さる優しい先輩Dr達がたくさんいるので、私のように画像診断にもともと苦手意識がある方も、ぜひ一度見学へいらして下さい。一緒にステップを踏みながら学んで行きましょう!

曽根美都


Dr.濵野 亮

私たちは読影室,治療計画室,血管造影室,核医学検査室,コマンダー室,外来,病棟と院内の広い部署で仕事場を与えられていて,業務も多岐にわたります.

 その中で自分が興味ある分野を突き詰められる点,勉強したことを最大限活用し一生かかっても飽きることなく継続できる点は放射線科医にとって大きなやりがいだと思います.読影だけに限っても肝胆膵や婦人科領域などそれぞれの専門領域があり,自分の意欲次第でいくらでも深掘りできます.自分の知識で他科の専門医の先生とディスカッションすることもあり,診断や今後の治療,検査方針について議論を交わすこともでき,放射線科医がdoctor’s doctorと言われるのも納得できます.

個人の生活スタイルに合わせやすい科でもあり,定年後あるいは育児休暇中や留学中に遠隔読影のバイトができたりもします.そういった意味では,自分に合わせて将来設計しやすい科でもあります.

当院の放射線科医局に限って言えば,「風通しのいい,わかりやすい医局」です.新人,ベテランを問わずに発言したり疑問点をぶつけあうことができること,自分がこうしたいということを発信できる医局です.

他科を経験してから入局する医局員もいて,その場合も他科で習得した知識が生かされるという利点があり,これは後々放射線科医として仕事をするうえでも大きなアドバンテージになると思います.私は社会人経験後に他大学の医学部に入学し市中病院で初期研修後に入局しましたが,ハンディキャップを感じることもなく日々楽しく仕事ができています.「来るものは拒まず,さらに途中参加でも優遇される」医局です.  放射線科は自分がやりたいことが見つけられる科,興味のあることに邁進できる科であることは間違いありません.消去法で放射線科を選択するのもよいですが,攻めて放射線科を選択するのももちろんアリです.一度見学にいらしてください.

濵野 亮

放射線領域に興味のある他科の先生へ

Dr.折居 誠

「セカンドキャリアとしての放射線診断専門医」

私は平成16年の秋田大卒で卒後18年目ですが,現在放射線診断専門医プログラムの5年目になります.このギャップは,卒後14年目まで循環器内科医として県外を中心に働いていたためです.

地元が盛岡で吉岡邦浩教授と面識があったため.放射線診断専門医を目指すにあたり,当講座でお世話になっています.

私が循環器内科医を志したのは,急性期の診断と治療で患者さんの生命予後が決まる,そのダイナミズムに惹かれたからです.しかし当たり前ですが,年齢と共にその考え方には変化が生まれます.私は循環器内科キャリアの後半でCTとMRIを学ぶ機会に恵まれました.多くの経験は積めましたが,次第に自分の画像診断への限界を感じるようになりました.画像診断には,機器の原理と撮像法の理解,さらに読影知識が求められます.これ以上内科医を続けてもこのジレンマを解決しないと感じ,思い切って転科しました.もちろん当初は新たな経験に戸惑うこともありましたが,これまでのキャリアが強みとなる場面も多々あります.何より当講座には,私のような中途であっても受け入れる包容力があり,様々な背景を持つ先生方がおられます.

医師キャリアの再形成を考えている先生,さらに放射線領域にご興味がある先生がおられれば,様々な視点からアドバイス差し上げられると思います.

ぜひご一報下さい!

折居 誠